家づくりのコンセプトは「カフェや雑貨店のような家づくり」。
アメリカのサードウェーブコーヒー店のようなインテリアを思い描いていたご夫婦に、
木の素材感をベースにアイアンやタイル、モルタル仕上げをアクセントとした、
カフェのような空間を提案しました。
本来構造用下地として使われるラーチ合板を仕上げとして使った造り付けの収納やTV台に、
天井に連続するむき出しの梁や柱は、普通の家とはちょっと違うインダストリアルな雰囲気を感じさせます。
キッチン前やTV台の棚にはCDやレコード、お酒や本など様々なこだわりのモノが並ぶ。敢えて隠さず見せることで、ショップのようなインテリアになり、同時に使い勝手も良くなる。
深いブルーが印象的なL型キッチン側にも調味料やキッチン用品がセンス良く並んでいる。見た目だけでなく使い勝手も計算された配置は、センスの良いご夫婦だからこそできる「魅せる収納」です。
1Fは使い勝手の良いL型キッチンとリビング、畳コーナーが一体的につながる開放的なワンルーム。単調な空間にならないように床の高さや仕上げを変えたり、天井の高さに変化をつけることで空間にメリハリが生まれるよう計画した。
サニタリーは洗面室と脱衣室を分け、使用頻度の高い洗面室はアクセスしやすく、脱衣室は奥に隠せるように配置し、効率とプライバシー性を両立した。
1SANITARY
工業的な雰囲気を醸し出す洗面化粧台は、モルタル仕上げのカウンターに実験用シンクを組み合わせたオリジナル。機能性と耐久性を両立しています。
2W.C
トイレの側面には階段の下を有効利用した収納を計画。アイアンのペーパーホルダもインダストリアル感にこだわってチョイス。
3ENTRANCE & STORAGE
土間続きの収納から靴の履き脱ぎもできる2WAYの玄関ホール。家族の靴を表に出さず、すっきりと見せます。
リビングには、ご夫婦それぞれが専用に利用する場所を計画。
床の高さや仕上げを変えたり、少しそで壁を設けることでゆるやかにゾーン分けすることにこだわりました。「仕切って個室にすると引きこもり、会話も少なくなるから」とご夫婦は言います。お互いそのコーナーにいるときには相手に静かに話しかけるというルールも作るなど、家族のつながりを大切にしながらお互いのプライバシーも尊重する思いやりが伝わります。
JAPANESE ROOM
床を上げた畳コーナーの一角にはご主人の書斎コーナーを計画。両側に壁を設け、座るとこもったような感じになり作業に集中できる空間です。
PANTRY SPACE
キッチン横に設けた家事コーナーは、そで壁でゆるやかに仕切ることで作業に集中できます。パントリーを備え、そのまま外にゴミ出し出来る勝手口もある、1.25帖に凝縮された奥様の舞台裏空間です。
2Fは寝室と子供室の間に共用のフリースペースを計画。屋根付きのバルコニーにも行き来でき、干した洗濯物を取り込んでたたんだり、趣味に利用したりと多目的に使えます。
また、夜勤があり、寝る時間が異なることもあるご夫婦のライフスタイルを考慮し、着替えでお互いの睡眠を妨げないように独立型のクローゼットを寝室の手前に設けました。
4FREE SPACE
2Fのホールには共有のフリースペースを計画。趣味のギターを飾ったり、寝転んで読書にふけったりできる家族のリラックススペースです。