大開口の向こうに里山と田園風景が広がる。天気のいい日に開け放すとLDKと自然が一体空間となり、豊かな心地よい風と薫を運んでくれる。
「日々の作業」と
「自由な使い方」を追求
家に帰ると靴を脱ぎ、手や顔を洗い着替える。洗濯すれば干して乾かし、収納する。そんな日々繰り返す作業の効率を考え、土間続きでサニタリーに向かう動線と洗濯から収納までの家事動線を効率的に確保。家事負担を軽減しながら、ものが片付けやすいように計画しました。また、プライベートスペースである1、2階の居室、収納周りは可能な限り間仕切り壁や建具を設けないことで、コストダウンを図りながら、家族の成長などに合わせて使い方をフレキシブルに変えることができるようにした。
ロフトのようなベットルームは低めの天井が意外におちつく。
ウッドデッキのすぐ近くから広がる田んぼも借景となる。
ラフな表情と経年変化を愉しむ
こだわりとコストに配慮して選んだ素材は無骨ながらも表情豊かで経年変化が楽しめるものばかり。「壁が汚れたらアメリカ映画のワンシーンのようにDIYでペイントしたい。」と言われるお客様に、上からペンキを塗り直すことができる天然素材の紙クロスを提案しました。大好きな住まいであれば、そんな手間も楽しみの一つ。単に住むだけの空間ではなく、とことん使って住み手と共に育っていく住まいです。
正面のブルーのアクセント壁は、自然素材の紙クロスの上に、お客様自らが塗装、塗替えも上から簡単にできる。
「オリジナル」=「愛着」 システムキッチンもキレイで使い勝手がいいが、お客様の要望でオリジナルのキッチンにこだわり、オーダーメイドで製作した。オールステンレス製でが、収納部分は購入したワゴンを使用するなどコストダウンを図った。リビングの3枚引戸もオリジナルデザイン。古い日本家屋に使われていたような建具を要望するお客様に、格子や取手のデザインまで詳細に打合せし応えた。自分たちの想いをカタチにした「オリジナル」であればあるほど、愛着も増す。
床材はナチュラルでビンテージ感のあるオールドチェスナット(栗)を使用。汚れや傷も表情のひとつとして楽しめる。