お気に入りの家具や小物に囲まれながら、心地よい音楽と抜群の景色を楽しむ。そんなリゾート地で過ごすような「非日常」を日常に感じられる空間が生まれました。1年を通して様々な表情を見せてくれる豊かな自然と経年変化を存分に楽しめる本物の素材がぬくもりある特別な毎日をもたらしてくれます。
「リビングからの眺望は最高の贅沢」とK様。ウッドデッキ越しに望む豊かな木々は、四季の移ろいとともに色とりどりに変化する。左遠方に見えるのは明石海峡大橋。ライトアップされた夜の眺めは1日の疲れを癒してくれる。
一階を主な住居スペースとして活用したいという思いから「大きなカウチソファとラウンジチェアが置けるくらい、とにかく広いリビングにしたかった」というK様。木造建築では難しい柱を取り去った大空間を特殊な金物工法で強度を保つことにより実現。階段片側を壁に埋めるなど、美しく見せる収まりにもこだわりました。鉄製のストリップ階段の両サイドに配置した藤(トウ)を巻いた丸柱は偉大な建築家アアルト氏へのオマージュ。チークのフローリングは家具との相性もよく、落ち着いた大人のリビングを演出します。リビング上部の吹き抜けも、廊下の手すりを格子にすることで圧迫感を解消しただけでなく、家全体を風通りのよい空間だけに仕上げました。
料亭を思わせる厳かなアプローチを抜け木製の玄関を開けると、開放的な土間スペースに置かれたアーティスティックなイスとアンディ・ウォーホルの絵が迎えてくれます。
その向こうに見えるリビングからは人のぬくもりが感じられ、帰宅した家族も訪れたゲストも安らいだ気分になります。ほかにも、家族が忙しい朝も同時に使えるように、洗面台にはボウルを二つ並べるなど、別荘やホテルを思わせるような意匠が住まいの隅々に散りばめられています。
「引っ越して半年、家でくつろぎたいと思うことが増えて、実際休日の過ごした方が変わりました。」とK様。住まいでありながら、ヴィラのようなどこか非日常的雰囲気を感じられることが、仕事で仕事で多忙なK様にとってよいリフレッシュとなっています。
リビング上部は17帖もの吹抜けを設け、2階の廊下から見渡すリビング空間はまるでシアターのよう。2階の天井から連続して下りてくる勾配天井の先には最高の景色が広がります。その絶景を最大限味わえるように、巾5.4メートルの大開口と外部にはウッドデッキを計画しました。ランチやバーベキューなど、晴れた気持ちの良い日には第2のリビングになります。