5軒のテナントが入る木造2階建て賃貸用集合店舗。東面と西面、2方向に道路が走り、約4.7mの高低差がある敷地に建っています。元々オーナー様はリノベーションでの工事をお考えでした。しかし築45年の鉄骨3階建ての建物を、現在の建築基準法に基づいた建物にするためには、コスト面がかさむことや、テナントに入られる店舗の方々の使い勝手を考慮して、建替えを決意。2面道路という好立地を活かし、東面道路からは2階の2店舗へ、西面道路からは1階の3店舗へアクセス出来る集合店舗としました。設計施工するにあたり特に配慮したところは、オーナー様だけでなく、テナントに入られる方々の想いに応えたプランニングとすること。様々な形態のテナントが入ることを想定し、営業しやすいシンプルな間取りで、誰からも親しみを持っていただけるデザインにしました。1階の3店舗は、1室広めのスペースを確保し、設計時からドアを2カ所設置。要望に応じて、間仕切り壁を建てることで、2店舗として使用することもできます。また、これから入居される方がテナント工事をしやすいよう、内装工事はあえて行わず、電気工事や水道工事のみで留めました。仕上げてしまわないことで、どんな用途にも対応できるフレキシブルなテナントとしています。地域で長く愛され、この場所で長くお商売を続けていただきたい・・・街のランドマーク的な建物に育てていきたい・・・そんなオーナー様の想いもたっぷりと詰まった集合店舗となりました。